柿右衛門色絵壷抱琉球婦人人形
江戸時代・17世紀末
胴径10cm 高32cm
売約済み
江戸時代における柿右衛門作品は、皿や鉢のほか、鳥や馬などの動物や婦人、童子などの立体作品も制作された。
この作品は両手で壷を抱えた立ち姿の婦人人形で、小袖、打掛は、ともに花や蕾を全面に散らした文様が描かれている。
髪の結い方や装束からも琉球の女性を表現していると思われる。
当時ヨーロッパの王侯貴族の宮殿を彩る調度品として海を渡ったこの人形は、
大きく開いた壷の口に蝋燭を入れて燭台としても使われていたと考えられる。
東洋の雰囲気漂うこの人形は、王侯貴族を魅了していたに違いなく、
また柿右衛門人形の中でも、数が少なく貴重な作品である。