江戸時代・18世紀初
径22cm 高10.2cm
売約済み
古伊万里金襴手らしい縁が端反りした朝顔形の深鉢。見込には染付と色絵を用いて牡丹文を華やかに描き、緑地と赤地の窓絵に唐花文を大胆に配す。見込全体の余白を染付で埋めることにより、重厚感のある趣を与えているが、一部に白磁を残すことで、文様が引き立ち美しい。元禄時代の優美な作風が余すところなく表現されたこの器は、きらびやかな色彩、大輪の花が開いたかのような意匠や造形等、絢爛豪華な金襴手鉢である。高台内には「富貴長春」銘があり、目跡が一つ残されている。
江戸時代・17世紀
径20.5cm 高36cm
売約済み
頸から肩にかけて剣先文、ふっくらとした胴には迫力ある描写で菖蒲文を配し、濃紺の美しい釉調が白い素地に映える見事な優品。細い線で文様の輪郭をとり、枠の中を塗りむら無くはみ出さないよう丁寧に描いている。菖蒲の花をシンメトリーに配した斬新な意匠は、独特の趣があり実に秀逸である。なだらかな曲線美をそなえた器形、力強い絵文様がともに調和した端正な作ぶりの魅力的な大瓶である。
「世界の染付展」1993年 九州陶磁文化館 87頁145番 所載
江戸時代・17世紀末
径13㎝ 高6㎝
売約済み
元禄期に最盛期を迎えた古伊万里金襴手の技術の高さを随所に見て取れる名品である。見込み全体に描き込まれた小紋の線の細さ、正確さは超絶技巧の極みである。四方に描かれた赤玉や中央に配する麒麟も吉祥を表す文様として用いられた。外側の深みある瑠璃釉全体に金彩で宝相華を巡らせているのも美しい。高台内に楷書にて「奇玉宝鼎之珍」の銘が書かれているが、この銘の通り優品であり宝である。